2017.05.07更新

高度近視眼は…さまざまな眼科疾患を併発するリスクがある事は、良く知られている事だと思います。日本人は、軸性近視と言って眼球が異常に大きくなり(長眼軸)近視度数が強くなるタイプが多いです。正常の眼軸長が24ミリだと言えば…36ミリの眼軸長の凄さが分かりやすいかもしれません。

 

まず、緑内障にもなりやすいですし、網膜剥離の発症率も高いです。また、網膜分離症(黄斑分離)から黄斑円孔網膜剥離にまで至り難治な状態へと進行してしまいます。高度近視性の脈絡膜新生血管も発生しやすいです。なんだか…怖いですよね。

 

もちろん…当院では、全ての病態に対し対処可能です。しかし、黄斑円孔網膜剥離は本当に難治です。私は、そこに至る前の黄斑分離の状態で、患者様にしっかりと病態の説明をして、後部ぶどう腫内の後部硝子体膜を剥離し牽引を解除する様にしています。術後は、分離も時間とともに改善しますし、なにより中心窩剥離から黄斑円孔網膜剥離への進行を抑制することができます。もちろん視力も黄斑形態の改善に伴い向上します。

 

脈絡膜新生血管に対しては、蛍光眼底造影検査がとても鋭敏に検出でき、抗VEGF療法が効果絶大です。しかし網脈絡膜が萎縮してしまうと視力は回復しません。とにかく早期発見、早期治療がベストです。

 

網膜剥離は、開院以来…出来る限り緊急対応をしております。網膜剥離復位術から硝子体手術まで対応しております。

 

 

 

では、そもそも多くの眼科疾患を併発する高度近視を予防するにはどうしたら良いか?遺伝性も多いですが、その環境因子で近視は成長期に進行します。

 

 

特に…長時間の近見作業は、近視を進行させる事が分かっています。では、どうしたら良いのか?

 

当院では、希望があれば、MCレンズやナイトレンズ(オルソケラトロジー)を選択する事が出来ます。

 

ぜひ、担当スタッフが、分かりやすく説明しますので気軽にお問い合わせして下さい。

 

今回…36ミリ以上の長眼軸眼の黄斑円孔の患者様の手術をさせて頂く機会に恵まれました。一般的に30ミリ以上の眼軸になると上記疾患の合併率が高くなり、更に手術は別世界の難しさになると言われています。

 

以前…32ミリの黄斑分離の患者様の手術をした経験があったので、その難しさや手術時の一工夫や二工夫が必要な事は事前にイメージ出来ました。一番ケアーしたのが…特注の手術器具(硝子体鑷子)が奥底の黄斑まで届くのか?それだけ…異次元な世界。

 

私の工夫は、その特殊な硝子体鑷子を出し入れするトラカールの設置位置を通常よりも網膜側に可能な限り近づける事。そして、眼圧(眼の張り)を下げる事で対処しました。なんとかギリギリで一番奥底の網膜を触る事が出来ました。が…ここからが本当の勝負。高度近視眼は、網膜が薄く下の組織(脈絡膜)が透けて見えています。網膜の厚さが判別しにくくなってます。

 

その上の後部硝子体膜だけを剥離し、更に内境界膜剥離を剥離し終えた頃には、安堵感と達成感に満たされ、自然と残りの手術行程はいつもよりスムーズに進行。

 

慎重にガス置換を終え…患者様に予定どうり手術が終わったので、数日間の伏臥位を頑張って下さいとスタッフ一同励まし、手術を終了。

 

後日…しっかりと、黄斑円孔が閉鎖している(完治)のを患者様とそのご家族の方と画像で一緒に確認。全てが報われる瞬間です。

 

実は、数年前にもう片方の眼も同じ病気を発症して、ある病院で手術は難しいとムンテラされもう片方が良く見えるから断念した経緯を初診時に話されました。今回その良い方の眼が同じ黄斑円孔になり、藁をも掴む気持ちで当院を受診されたのは手に取るように理解出来ました。決して私が特別では無く、ここ数年の手術器具の進化と検査機器の進歩の恩恵かと思っています。

 

そして…私自身が手術の時に拠り所にしているのは、『原因が分かれば、必ず治る』という信念です。難しいと感じた時ほど…原因をしっかり冷静に観察し、原因を改善させる事だけに集中しています。これからも…その集中力と、この手が普通に動く限り一外科医としての立場で地域医療に微力ながら貢献していきたいです。

 

 

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